「僕と水泳」3 | スイミングスクール日記

「僕と水泳」3

こうして僕は大学4年間ずっとコーチのバイトにのめり込んでいったんですけど、このバイトをして本当によかった!と思ったのが成人コースの初心者の方を教えていた時の事です。その方は30代後半位の男性の方で今まで泳いだこともないとおっしゃってました。最初、浮き身の姿勢から練習しようと思ったのですが、なんと顔を水につけるのが怖くて泳ぐどころじゃなかったのです。今まで大人の方でここまでかなずちの方を教えた事なかったので、僕の方が戸惑ってしまいました。もうマニュアルもくそもあったもんじゃありません。しかし僕もその会員さんもあきらめずに一生懸命頑張った結果、1年後には25mクロールを、その半年後にはどうにか背泳ぎ(のような泳ぎ?)が出来るまでになったのです。それから数年後、ふと僕のところに来られて、

「コーチ、今までほんとうにありがとうございました。コーチのおかげで私もここまで泳げるようになりました」

と言って頂いたのです。僕は今まで人に怒られる事はあっても感謝の言葉を頂くなんて初めての経験でした。もううれしくてうれしくて。こんな事言っていただけるのならばお金なんていらないと思うほどでした。

その後、スイミングコーチを職業として選んで10年以上経ちますが、未だにこの事を思い出し、初心を忘れないようにしています。


僕と水泳をつなげてくれたすべての人々に感謝すると共に、こらからはその水泳に恩返しをする事が僕の生きがいであり、水泳選手を育てる事だけでなく、プールに入った事もないような方に、水泳の、いや水のプールの面白さ、楽しさを伝えていき、微力ながら水泳人口を増やしていくことが僕の夢です。

おわり

後で自分で読んだらまるで小学生の作文ですね‥
しかしこれを書くことで、学生の頃の気持ちを思い出すことが出来ました。
ご清聴ありがとうございました。